Microsoftは2024年10月のアップデートで、OutlookやTeamsを中心としたMicrosoft 365の機能を大幅に拡張した。ユーザーは、ローカルに保存されたWordやExcelファイルをワンクリックで共有できるようになるほか、TeamsではOutlookで作成された会議招待の添付ファイルも閲覧可能となる。
さらに、チャンネル管理の効率化を図った新しい「ユニファイドビュー」が導入され、コラボレーションの利便性が向上。11月からは「Feed」機能が廃止され、推奨ファイルセクションがその役割を引き継ぐ予定である。これに続き、2025年1月にはPlannerがアップデートされ、Microsoft To DoやProjectといったタスク管理ツールが一体化される見通しだ。
ローカルファイルの簡単な共有がOutlookで可能に
新たなMicrosoft Outlookの機能では、ユーザーがローカルに保存されたWord、Excel、PowerPointのファイルを容易に共有できるようになった。これまではOneDriveに保存する手間が必要であったが、新しいアップデートにより、ファイルを右クリックし「共有」を選択した後、Outlookを通じて直接メールに添付することができる。
この変更により、ローカルファイルとクラウド保存ファイルの区別が減り、ユーザーが簡便にファイルを扱えるようになった。企業ユーザーにとっても、この機能は業務効率の向上に貢献するだろう。特にOneDriveへのアクセス権がない状況や、緊急でのファイル送信が求められる場合に重宝されると見られる。
Teamsの新機能で会議とチャンネル管理を強化
Microsoft Teamsのアップデートでは、従来の不便を解消する新機能がいくつか導入された。特に、これまではOutlookで作成された会議招待の添付ファイルをTeamsで閲覧することができなかったが、今回の改善で、Teamsのデスクトップ版およびMac版でも招待の添付ファイルが確認できるようになった。
また、Teamsの「ユニファイドビュー」では、すべてのチームやチャンネルが一つのページに集約され、管理がより容易になる。この統合されたインターフェースにより、ユーザーは「管理」ページからチャンネルを効率的に整理・検索できるようになり、プロジェクト間の連携が円滑になると期待される。これにより、複数のチームで活動するユーザーが、よりスムーズにチーム間を移動しながらコラボレーションを進められるようになる。
「Feed」機能が終了、推奨ファイルセクションへ移行
Microsoftは、2024年11月1日をもってMicrosoft 365アプリの「Feed」機能を廃止する。Feedはもともと、チーム活動や最新コンテンツを発見しやすくするために2022年に導入されたが、利用者のニーズに合わせた改善の一環として、推奨ファイルセクションへ機能が統合されることになった。
推奨ファイルセクションは、Microsoft 365アプリのホーム画面に配置され、ユーザーが重要なファイルにすばやくアクセスできるようになる。これにより、コンテンツの探索がより効率化され、業務のスピードアップが期待される。Microsoftは、今後もこの推奨セクションの改良を進めていく予定であり、ユーザー体験を向上させるためのフィードバックを求めている。
次世代Plannerが2025年に登場、統合タスク管理を実現
2025年1月に導入される新しいMicrosoft Plannerは、Microsoft To DoやProject、Copilotなどのタスク管理ツールを統合した包括的なプラットフォームとして提供される。これにより、ユーザーは複数のツール間を移動する必要がなくなり、より効率的にタスクを管理できるようになる。新しいPlannerは、Teams版とWeb版の間でシームレスに切り替えることができ、どのプラットフォームでも同じ体験を提供する。
また、いくつかの機能は2025年初頭にかけて段階的に導入される予定であり、Loopタスクリストとの連携や「Assigned to me」のボードビューなどがその一部である。Plannerの進化は、複数のプロジェクトを同時に管理するユーザーにとって大きな利便性をもたらすと期待される。